残クレの契約走行距離を超えそうでも、まず「これ以上乗らないようにしよう」と決める必要はありません。
最初に確認するのは、
現在の積算走行距離
返却予定日までの残り期間
契約上の走行距離基準
超えた場合の精算方法
です。
少し超えただけなら、超過した距離に応じた金額を払って返却できる商品があります。
一方、商品によっては精算して返却できる距離にも上限があります。
そのため、「何km超えるか」を計算し、超過料金を確認してから、返却・買い取り・売却のどれにするか判断します。
まず「月1000km」ではなく返却時の総走行距離を見る
残クレでは、月1,000kmや1,500kmという契約がよくあります。
しかし、「今月1,200km走ったから200kmオーバー」とは限りません。
例えばSUBARUでは、月1,000kmプランでも、ある月だけ1,000kmを超えたこと自体は問題ではなく、契約期間全体の総走行距離が上限以内ならよいと明記しています。
5年・月1,000kmなら、考える基準はおおむね60,000kmです。
そのため、まず契約書や販売店で、
「返却時に何kmまでなら追加精算なしなのか」
を確認します。
メーカー名だけで判断しないことも重要です。
特にトヨタは、返却時の走行距離条件を各販売店が定めています。
別の販売店の記事で「5年60,000km」と書かれていても、自分の契約が同じとは限りません。
今の走行距離から返却時の距離を予測する
次に、返却時に何kmになりそうかを出します。
例えば現在45,000kmで、残り10か月。
最近の平均走行距離が月1,300kmなら、
45,000km+約13,000km=約58,000km
が返却時の予想です。
契約上限が60,000kmなら、今と同じ使い方を続けても収まる可能性があります。
反対に現在55,000kmで残り10か月なら、同じ使い方をすると約68,000kmです。
60,000kmが基準なら、約8,000kmの超過が予想されます。
このように、
「超えそう」
ではなく、
「約何km超えそう」
まで出すと次の判断ができます。
少し超えるだけなら追加料金を払って返せる場合がある
契約走行距離を超えたからといって、必ず返却できなくなるわけではありません。
ホンダでは、契約走行距離を超えた場合、車種によって1kmあたり5~10円の負担金が発生します。
例えば超過料金が10円/kmの車で2,000km超えるなら、走行距離だけの精算額は2万円です。
三菱では、返却時に契約走行距離を超えている場合、登録車は1,000km超過ごとに1万円、軽自動車は5,000円の負担となっています。
SUBARUでも、超過した走行距離に応じた精算があります。
つまり「あと500km超えそうだから、車を使うのをやめなければ」と考える前に、まず実際の追加負担額を確認したほうがよいでしょう。
走らないために別の交通費を使うほうが高いこともある
ここは返却前に一度計算しておきたいところです。
例えば超過精算が10円/kmなら、1,000km超過しても1万円です。
それを避けるために数か月間レンタカーを借りたり、タクシーを頻繁に利用したりすれば、交通費が1万円を大きく超えることがあります。
もちろん走行距離だけでなく、車両状態や査定への影響もあるため単純比較はできません。
それでも、
「走行距離を1kmでも超えたら大損」
ではありません。
予想超過距離×自分の契約の精算単価
を一度出してから、走行を減らす意味があるか判断します。
日産は「追加料金なし」と「返却できる上限」が別
走行距離がかなり増えそうな人は、単価だけを見ると危険です。
日産の残価設定型クレジットでは、追加精算なしの「免責基準」と、「精算可能上限」が別に設定されています。
例えば5年契約では、
| 契約 | 追加精算なし | 精算して返却できる上限 |
|---|---|---|
| 月1,000km | 60,000km | 90,000km |
| 月1,500km | 90,000km | 135,000km |
となっています。
つまり月1,000kmコースで5年後に65,000kmなら、基準を超えていますが、ただちに返却不可というわけではありません。
一方、90,000kmという精算可能上限まで超える見込みなら、「超過料金を払えば返却できる」とは考えられなくなります。
走行距離が大幅に増えている人ほど、
「超過精算はいくらか」
だけでなく、
「何kmまでなら返却できる契約か」
まで確認する必要があります。
トヨタは販売店ごとの契約条件を確認する
トヨタの場合、走行距離の数字を全国一律に書くことはできません。
トヨタ公式では、残価保証の条件について「各店舗にて定める走行距離」としています。
実際に販売会社によって具体的な距離や超過精算額が設定されています。
そのためトヨタの残クレなら、ネットで一般的な数字を調べるより、
「私の契約では、返却時の上限は何kmですか」
「超えた場合は1kmいくらですか」
「精算できる上限はありますか」
と契約した販売店へ確認するほうが確実です。
1000kmプランを途中で1500kmに変えられるとは考えない
走行距離が増えてきた人は、
「今から月1,000kmプランを1,500kmへ変えればいいのでは」
と思うかもしれません。
ただし、残価は契約期間や走行距離条件をもとに設定されています。
ホンダ、日産、三菱などでも、契約走行距離によって最終回の残価が変わります。
つまり1,000kmと1,500kmは、単なる無料の距離枠ではありません。
今回確認した一次情報では、契約途中に全国共通で1,000kmから1,500kmへ変更できるというルールは確認できませんでした。
契約後に変更できるかは自己判断せず、自分の信販会社・販売店へ確認してください。
超過額が分かったら買い取りとも比べる
返却時の走行距離が大幅に超えそうなら、返却だけを前提に考える必要はありません。
残クレの満了時には、車を返却するほか、最終回の残価を支払ってそのまま乗り続ける選択肢があります。
車を買い取るなら、返却時の走行距離超過による精算をするために車を返すわけではありません。
その代わり、最終回の残価を現金または再クレジットなどで支払います。
例えば、
返却すると走行距離や傷を合わせて精算金が大きい
一方で、
その車をあと数年乗りたい
という場合は、買い取りの金額も確認する価値があります。
「超過したから返却するしかない」のではなく、返却時の精算額と買い取りに必要な残価を比べます。
売却するなら査定額と残債を確認する
満了前後に車を手放したいなら、実際の査定額を確認する方法もあります。
特に市場価値が高い車では、
設定残価
返却時の精算条件
実際の買取査定額
が一致するとは限りません。
ただし、残クレ契約中で販売会社や信販会社に所有権がある車を、残債を残したまま自由に売ることはできません。
売却する場合は、残価を含む残債の精算と所有権解除が必要です。
したがって、
現在の一括精算額
現在の買取査定額
を確認して比較します。
査定額が残債を上回るなら、外部売却を含めて検討しやすくなります。
傷もあるなら走行距離だけで精算額を計算しない
返却時の追加負担は、走行距離だけで決まるとは限りません。
ホンダでは、走行距離に加えて内外装の査定減点、違法改造、事故修復歴なども返却時の条件になります。
トヨタ、日産、三菱、SUBARUでも、車両状態に関する条件があります。
例えば走行距離だけなら2万円程度の超過精算でも、車体の大きな損傷などがあれば別の精算が加わる可能性があります。
そのため返却前に知りたいのは、
「走行距離超過はいくらか」
だけではありません。
「今この状態で返したら総額でどのくらいの精算になりそうか」
です。
返却が近づいたら販売店に事前査定を相談すると判断しやすくなります。
返却直前まで待たず、超過が大きそうなら早めに確認する
数百km程度の超過見込みなら、超過料金を確認してから判断できます。
しかし、数万km単位で超えそうな場合は話が違います。
日産のように精算可能上限を設定している商品があります。
また走行距離が多いほど中古車査定にも影響する可能性があります。
契約終了直前になってから、
「返却できません」
「精算額が思ったより大きい」
と分かるより、早めに販売店へ確認したほうが選択肢を残せます。
超過が大きいと分かった時点で、
返却した場合の精算
残価を払って買い取る場合
途中または満了時に売却する場合
を比較します。
販売店には「あと何km乗れる?」だけでなく4つ聞く
販売店へ問い合わせるなら、
「あと何km乗れますか」
だけでは情報が足りません。
次の内容をまとめて確認します。
「私の契約の追加精算なしの走行距離は何kmですか」
「返却時に○kmになる場合、走行距離だけの精算額はいくらですか」
「精算して返却できる距離にも上限がありますか」
「返却せず買い取る場合の最終回支払額はいくらですか」
これが分かれば、
超過しないように走行を減らす
超過料金を払って返却する
買い取って乗り続ける
査定して売却を検討する
のどれにするか判断できます。
まとめ|走行距離を止める前に「何km超えて、いくらか」を出す
残クレの走行距離を超えそうだからといって、すぐ車に乗るのをやめる必要はありません。
最初に契約上の返却距離を確認し、返却時の予想総走行距離を計算します。
次に、
何km超えそうか
1kmまたは一定距離ごとの精算額はいくらか
精算して返却できる距離に上限があるか
を確認します。
少しの超過なら、代替交通費を払って無理に走行距離を減らすより、超過料金を払って返却するほうが負担が小さい場合もあります。
反対に、大幅に超える見込みなら、返却直前まで待たず、買い取りや売却まで含めて検討したほうがよいでしょう。
残クレで走行距離を超えそうなときに必要なのは、
「これ以上走らない」
という判断ではありません。
「このまま使うと返却時に何kmになり、返却するといくら必要になるのか」
を数字にすることです。
そこまで分かれば、自分の場合に走行を減らすべきか、そのまま使うべきか、返却以外を選ぶべきか判断できます。
距離超過が避けられそうにないなら、返却と売却を比べます。
→ 走行距離が多いなら返却と売却どっち?
出典
ホンダファイナンス|残価設定型クレジットの車両返却時の契約走行距離
ホンダファイナンス|残価設定型クレジットの車両返却条件
日産自動車|残価設定型クレジット
トヨタ自動車|残価設定型プラン
三菱自動車ファイナンス|スーパーマイカープラン よくあるお問い合わせ
SUBARU|残価設定型クレジット よくあるご質問
SUBARU|SUBARUの残価設定型クレジット
