残クレで月1,000kmと1,500kmを選べるなら、「多いほうを選んでおけば安心」とは限りません。
返却する可能性があるなら、まず今までの年間走行距離を確認します。
年間12,000km以内に収まりそうなら1,000km、12,000kmを超えて18,000km以内になりそうなら1,500kmが一つの境界です。
年間18,000kmも超えそうなら、1,500kmを選んでも返却条件を超える可能性があります。
ただし、ここでもう一つ確認が必要です。
メーカーによっては1,000kmから1,500kmへ変更すると、契約終了時の残価や最終回支払額も変わります。
そのため、「走れる距離」だけで選ばず、1,000kmと1,500kmの両方で見積もりを出してもらって決めるのが確実です。
まず自分の年間走行距離を確認する
月1,000kmなら、単純に年間では12,000kmです。
月1,500kmなら年間18,000kmになります。
現在乗っている車があるなら、感覚で「そんなに走らない」と考えるより、実際の走行距離を確認したほうが判断しやすくなります。
車検や12か月点検の記録と現在の走行距離を比べれば、自分が1年間にどれくらい走っているか分かります。
例えば普段は近所への買い物程度でも、毎日の通勤、家族の送迎、週末の遠出が重なると距離は増えます。
残クレは3年や5年使うことが多いため、現在の走行距離だけではなく、契約期間中に使い方が変わらないかまで考えます。
年間12,000km以内なら1,000kmを基準に考える
年間走行距離が安定して12,000km以内なら、まず1,000kmプランで見積もるのが分かりやすいでしょう。
特に年間6,000kmや8,000km程度しか走っていない人が、返却時の走行距離だけを心配して1,500kmを選ぶ必要があるとは限りません。
1,500kmプランを選べば走行距離には余裕ができますが、メーカーによっては契約走行距離によって残価や最終回支払額が変わります。
つまり余裕を増やす代わりに、支払い条件まで変わる可能性があります。
まず1,000kmで契約した場合の月額、最終回支払額、返却条件を確認します。
年間12,000kmを超えそうなら1,500kmを比較する
現在すでに年間12,000kmを超えているなら、1,000kmプランには注意が必要です。
例えば通勤距離が長い、仕事でも車を使う、家族の送迎が多い、休日に長距離移動するという人は、年間12,000kmを超えやすくなります。
この場合は1,500kmプランも同時に見積もります。
ポイントは「1,500kmのほうが安心だから選ぶ」のではなく、
1,000kmを選んだ場合の支払条件
1,500kmを選んだ場合の支払条件
1,000kmを選んで距離を超えた場合の精算条件
を比べることです。
契約走行距離によって残価が変わる商品では、この比較をしないと本当の差が分かりません。
1,500kmを選ぶと残価が同じとは限らない
1,000kmと1,500kmの違いを、単なる走行距離制限だと思わないほうがよいでしょう。
Hondaでは月1,500kmも選択できますが、その場合は最終回の支払額が変動すると案内されています。
日産も1,000kmと1,500kmを選択でき、最終回の残価は契約走行距離によって異なるとしています。
三菱も同様に、残価は車種、支払回数、契約走行距離によって異なります。
したがって販売店では、
「1,000kmと1,500kmで最終回の残価はいくら変わりますか」
「月々の支払いはいくら変わりますか」
まで聞いておきます。
走行できる距離だけ比較しても、どちらが自分に合うかは決まりません。
「1か月だけ1000kmを超えたらアウト」とは限らない
ここも確認しておきたいところです。
残クレの商品説明では「月1,000km」「月1,500km」という表現が使われていますが、返却時の判定方法はメーカーによって異なります。
例えば日産では、1,000kmプランの場合、3年契約なら36,000km、5年契約なら60,000kmが追加精算なしで返却できる走行距離の基準です。
1,500kmプランなら3年で54,000km、5年で90,000kmになります。
SUBARUでも、1,000kmプランは3年36,000km・5年60,000km、1,500kmプランは3年54,000km・5年90,000kmという契約期間全体の走行距離が示されています。
つまり少なくともこれらの商品では、「旅行である月だけ1,100km走った」というだけで判断するのではなく、返却時の総走行距離を確認します。
ただし、すべての残クレが同じ判定方法とは限りません。
Hondaなど「月間走行距離」と表記している商品もあるため、契約する商品の約款や販売店で確認してください。
1000kmを少し超えたら必ず返却できないわけでもない
契約走行距離を超えたときの扱いも、メーカーごとに異なります。
走行距離を少し超えただけで、直ちに車を返却できなくなるとは限りません。
Hondaでは契約走行距離を超えた場合、車種ごとに決められた1km当たりの金額を負担する仕組みがあります。
日産はさらに、「追加精算なしの基準」と「精算すれば返却できる上限」を分けています。
例えば日産の5年契約では、1,000kmプランの追加精算なしの基準は60,000kmですが、精算可能上限は90,000kmです。
1,500kmプランでは追加精算なしの基準が90,000km、精算可能上限が135,000kmです。
そのため「少しでも超えそうなら必ず1,500km」という単純な判断にはなりません。
どのくらい超えそうなのかと、超過した場合にいくら必要になるのかを確認します。
返却するつもりがないなら走行距離の意味が変わる
ここまでの話は、契約終了時に車を返却したり、残価保証を使って乗り換えたりする場合に特に重要です。
最初から最終回の残価を支払って、その車に乗り続けるつもりなら、返却時の走行距離条件を気にする意味は小さくなります。
走行距離超過による精算は、基本的に車を返却して残価保証を利用するときの問題だからです。
ただし、1,000kmと1,500kmで契約時の残価そのものが違う商品があります。
したがって買い取り前提でも、「どうせ返却しないからどちらでも同じ」とは考えず、支払条件を比較しておきます。
今は1000km以内でも契約中に増えそうなら注意する
迷いやすいのは、現在は年間12,000km以内に収まっている人です。
例えば転勤すれば通勤距離が増えるかもしれません。
子どもの送迎が始まる、親の通院送迎をするようになる、休日の遠出が増えるという変化もあります。
残クレは数年単位の契約です。
今の年間走行距離が11,000km前後など上限に近い場合は、現在の数字だけで1,000kmに決めず、数年間の使い方を考えて1,500kmの見積もりも確認しておいたほうが判断しやすくなります。
反対に、現在年間5,000km程度しか走っておらず、使い方も変わりそうにないのであれば、走行距離だけを理由に1,500kmを選ぶ必要性は低くなります。
年間18,000kmを超えるなら「1500kmを選ぶ」で終わらない
毎日の長距離通勤などで年間18,000kmを超えることが分かっているなら、1,500kmプランでも走行距離超過が起こる可能性があります。
この場合は、
「1,500kmプランにして、超えた分を精算する」
という方法だけでなく、通常の自動車ローンなど、返却時の走行距離条件を前提としない買い方も比較したほうがよいでしょう。
残クレの月額が安いからという理由だけで契約すると、満了時に自分の乗り方と返却条件が合っていなかったことに気付く可能性があります。
特に仕事や長距離通勤で走行距離が多い人は、契約前に返却条件まで確認することが重要です。
メーカーによって1000km・1500kmの条件は違う
1,000kmと1,500kmを選べる仕組みは、全国すべての残クレに共通しているわけではありません。
Honda、日産、SUBARU、三菱には、現在1,000kmと1,500kmを選択できる残価設定型クレジットがあります。
一方、トヨタは公式サイトで、残価保証の走行距離について「各店舗にて定める」としています。
販売会社、車種、契約期間によっても条件が異なるため、別メーカーの記事で見た「月1,500kmまで」という数字を自分の契約にもそのまま当てはめないようにしてください。
最終的には、自分が契約する販売店の見積書と契約条件を確認します。
迷ったら1000kmと1500kmの両方で見積もる
販売店では、同じ車、同じ契約期間、同じ頭金・ボーナス払い条件で、1,000kmと1,500kmの2パターンを出してもらうと判断しやすくなります。
見るのは月々の金額だけではありません。
「最終回の残価はいくらか」
「返却時に追加精算なしで認められる総走行距離はいくらか」
「超えた場合はいくら負担するのか」
「精算して返却できる距離にも上限があるのか」
まで確認します。
そのうえで、自分の過去1年間の走行距離と今後数年間の使い方を当てはめます。
まとめ|1000kmと1500kmは実際の走行距離と返却条件で選ぶ
残クレの走行距離を1,000kmと1,500kmから選べる場合、年間12,000km以内なら1,000kmが一つの基準です。
12,000kmを超え、18,000km以内になりそうなら1,500kmを比較します。
18,000kmを超える可能性が高ければ、1,500kmを選ぶだけではなく、残クレ以外の購入方法まで比較したほうが判断しやすくなります。
ただし、1,500kmは単に走行可能距離を増やす無料オプションではありません。
契約走行距離によって残価や最終回支払額が変わる商品があるためです。
最後に確認するのは、「どちらの数字が安心か」ではありません。
自分が契約期間中に何km走りそうなのか、その距離を選ぶことで支払い条件はいくら変わるのか、返却時に基準を超えたらどう精算されるのかです。
この3つを確認してから1,000kmか1,500kmかを決めれば、契約終了時に「こんな条件だとは思わなかった」という失敗を避けやすくなります。
出典
Honda|残価設定型クレジット(残クレ)
Honda|残クレの車両返却時の契約走行距離に関するFAQ
日産自動車|残価設定型クレジット
SUBARU|SUBARUの残価設定型クレジット
三菱自動車|残価設定型クレジット スーパーマイカープラン
三菱自動車ファイナンス|スーパーマイカープラン よくあるお問い合わせ
トヨタ自動車|残価設定型プラン
