残クレの満期と車検が近い場合、返却する予定なら先に車検を通さなければならないとは限りません。
車検満了日前に契約どおり車を返却できるのであれば、返却する車のために次の車検を受ける必要はありません。
反対に、残価を払って買い取る、再ローンを組むなどして車検満了後も乗り続けるなら車検が必要です。
ただし、返却期限はメーカーや契約によって違います。
「満期はまだ先だから大丈夫」と考えず、車検満了日と実際の返却期限を先に確認することが重要です。
返却するなら「車検を通してから返す」が前提ではない
車検は、その車を車検証の有効期間満了後も引き続き使用するときに必要になる検査です。
そのため、車検が切れる前に残クレの車を返却して、その後使用しないのであれば、次の車検を受けてから返却する必要はありません。
実際にメーカーの返却ルールを見ると、車検満了日を返却期限としている例があります。
スバルでは、最終回に返却する場合、
「最終回支払い月の前月10日」
と
「車検満了日」
の早い方までに返却します。
たとえば最終回支払い月が10月でも、車検満了日が9月5日なら、10月まで乗れるわけではありません。
9月5日より前に返却する必要があります。
ホンダも、販売店と日程調整したうえで、満期月の前月10日から満期月5日の午前中まで、または車検満了日までに返却するよう案内しています。
このような契約なら、「車検が来るから先に通す」のではなく、車検満了日前に返却する方向で日程を調整します。
満期日より車検満了日が先なら、車検満了日から考える
残クレでは「契約満期日」だけを見ていると判断を誤ることがあります。
確認したいのは、実際の車検満了日です。
たとえば、
残クレの最終回支払日:10月27日
車検満了日:9月15日
だったとします。
返却するつもりなのに、「ローンは10月までだから10月まで乗れる」と考えることはできません。
車検満了後にそのまま公道を走ることはできないためです。
また、契約自体が車検満了日より前の返却を求めている場合もあります。
マツダの残価設定型クレジット「マツダスカイプラン」では、車検満了日が最終回支払日より前の場合、車両状態などを確認する「保証適用確認」の時期も車検満了日から逆算します。
つまり、車検満了日が先に来る契約では、返却手続き全体が満期より前倒しになることがあります。
返却日を決める前に3つの日付を並べる
満期と車検が重なっているときは、まず日付を整理します。
確認するのは、
・最終回の支払方法を決める期限
・車両の実際の返却期限
・車検満了日
です。
この3つは同じ日とは限りません。
たとえばスバルでは、最終回の支払方法を決める期限は最終回の2か月前ですが、車そのものの返却期限は「最終回支払い月の前月10日」または「車検満了日」の早い方です。
つまり、
「返却すると決める日」
と、
「実際に車を持っていく日」
も違います。
車検の予約をする前に、この3つの日付を契約書・最終回案内・車検証で確認してください。
車を乗り続けるなら車検を通す
返却せず、その車をそのまま使うなら判断は変わります。
残価を現金一括で支払って買い取る場合や、最終回の残価を再ローンで分割して乗り続ける場合です。
車検満了後も引き続き使用するのであれば、継続検査、一般にいう車検を受ける必要があります。
現在は、車検証の有効期間を短くすることなく、満了日の2か月前から車検を受けられます。
たとえば車検満了日が11月20日なら、9月20日以降に継続検査を受けても、通常は元の11月20日を基準として次の有効期間が設定されます。
そのため、「乗り続ける」と決めているなら、満期当日まで車検を待つ必要はありません。
まだ返却か買い取りか決めていないなら先に車検を予約しない
迷いやすいのが、残クレ満期が近いものの、返却するか乗り続けるかまだ決めていない場合です。
この段階で「とりあえず車検を予約しておこう」と進める必要はありません。
先に最終回の選択期限を確認します。
返却する可能性が高く、車検満了日前に返却できる契約なら、次の車検を受けずに返却できる可能性があります。
逆に、車を買い取って乗り続けることが決まれば、その時点で車検を受けます。
現在は車検満了日の2か月前から受検できるため、満期が近い車でも以前より日程を取りやすくなっています。
問題は、車検予約が遅れることより、残クレの返却や最終回手続きの期限を過ぎることです。
まず契約上の期限を確定させ、そのあとで必要なら車検を予約します。
車検満了日ギリギリまで乗って返すのは避ける
契約上は車検満了日まで返却できるとしても、その日まで普段どおり乗り続けて当日に販売店へ持っていく予定を組むのは避けた方がよいでしょう。
販売店の休業日や返却前の査定・確認があるためです。
ホンダも、返却日が販売会社の店休日の場合は前日までに返却するよう案内しています。
また、返却前には車両状態を確認する場合があります。
傷、へこみ、走行距離、事故修復歴などによって追加精算が発生する契約もあるため、車検満了日当日に初めて車を見せるより、事前に販売店と返却日を決めておく方が判断しやすくなります。
販売店には、
「車検満了日は○月○日ですが、返却する場合は実際に何月何日までに持ち込めばよいですか」
と確認します。
これまでの点検を受けていなくてもいい、という意味ではない
「返却するなら次の車検を通さなくてよい」という話と、契約期間中の点検を受けなくてよいという話は別です。
メーカーによっては、残価保証を受ける条件として、契約期間中に法令で定められた定期点検を受けていることを求めています。
マツダスカイプランでは、契約期間中の法定定期点検をすべて受け、その点検整備記録を保管していることが残価保証の条件に含まれています。
そのため、満期直前の次回車検を受けずに返却できる契約でも、それまで必要だった点検を受けていなくても問題ないとは限りません。
返却条件は契約ごとに確認してください。
メンテナンスパックに車検が含まれている場合も確認する
残クレの商品によっては、点検や車検の基本料金を含むメンテナンスパックが付いている場合があります。
たとえばスズキの「かえるプラン」にはメンテナンスパックが組み込まれており、プランによって車検時の基本整備料金などが含まれています。
ただし、法定費用や追加整備などは別途必要です。
「残クレだから車検代は全部無料」「メンテナンスパックがあるから満期直前にも必ず車検を受ける」と決めつけず、自分の契約にどこまで含まれているかを確認します。
返却する予定なら、その車検を実際に受ける必要があるのかも販売店へ確認してから費用を払った方がよいでしょう。
買い取り・再ローンなら返却期限ではなく車検期限を管理する
最終回で残価を一括払いしたり再ローンを組んだりして車を残す場合は、返却期限を気にする必要はなくなります。
代わりに車検満了日を基準にします。
車検満了後もその車を使用するなら、それまでに継続検査を受けます。
再ローンを利用する場合は別途審査がある商品もあるため、「再ローンが通ってから車検を考えればいい」と満了日直前まで待つのも注意が必要です。
再ローンの手続き期限と車検満了日の両方を確認し、乗り続けることが確定した時点で車検の日程を決めます。
返却予定なのに車検が切れてしまったら自分で運転しない
返却予定だったものの、手続きが遅れて車検満了日を過ぎてしまった場合は注意が必要です。
有効な車検証がない車は、そのまま公道を運転できません。
「販売店へ返却するだけだから」と自分で運転して持ち込むこともできません。
この場合は、販売店やクレジット会社へ連絡して、車両をどのように返却するか確認します。
車検を受けるためなど一定の目的に限って臨時運行許可を利用できる制度はありますが、単に車検切れの車を自由に移動させる制度ではありません。
返却日が車検満了日を越えそうなら、満了前に販売店へ相談してください。
結局、車検を通すかどうかは「返却日」で決める
残クレ満期と車検が近い場合、最初から「車検を通す・通さない」の二択で考える必要はありません。
まず、
車検満了日
↓
残クレの実車返却期限
↓
最終回の選択期限
を確認します。
車検満了日前に返却し、その後その車を使用しないなら、返却のためだけに次の車検を通す必要はありません。
残価を払って買い取る、再ローンを利用するなどして乗り続けるなら車検を受けます。
そして、ホンダやスバルのように車検満了日が返却期限に関係する契約もあれば、トヨタファイナンスのように返却期限を個別の特約書で確認する契約もあります。
「残クレは5年だから5年目の車検前に返せばいい」という一般論だけではなく、自分の契約書に書かれた返却期限と車検証の満了日を並べて判断してください。
出典
ホンダファイナンス|残価設定型クレジット(残クレ)の最終回支払方法を車両返却にする場合、車両はいつまでに返却が必要ですか
スバルファイナンス株式会社|残価設定型クレジット:よくあるご質問
トヨタファイナンス|残価設定型クレジットの車両返却の手続きについて知りたいです。
