残価設定型クレジット(残クレ)の満期後、残った残価を再ローンにする場合、最初に残クレを契約したときの金利がそのまま続くとは限りません。
主要な残クレでは、再ローンを申し込む時点の金利・分割払い手数料率を適用する商品があります。
そのため、「今の残クレが2.9%だから、5年後の残価も2.9%で借り直せる」とは考えない方がよいでしょう。
再ローンを判断するときは、満期時に提示される「実質年率」「支払回数」「支払総額」の3つを確認し、残価を一括払いする場合と比較します。
残クレ再ローンの金利は一律ではない
「残クレの再ローンは何%ですか」と聞かれても、全国共通で「○%」とは答えられません。
メーカーやクレジット会社、申込時期によって条件が違うためです。
2026年9月23日時点で公式情報から確認できる例は次のとおりです。
| 契約先の例 | 再ローン・再分割の金利について |
|---|---|
| ホンダ | 申込時の実質年率。現在5.2%、2026年10月1日以降5.6% |
| スズキ | 現在の再分割は4.9%。将来も同率とは保証されない |
| 三菱 | 再クレジット契約時点で会社が定める手数料率 |
| スバル | 手数料率は変更される場合があり、販売店で確認 |
| トヨタ | 再分割手数料あり。具体的条件は販売店で確認 |
| 日産 | 再クレジット可能だが、公式FAQでは一律の金利を掲載していない |
| マツダ | 再分割可能だが、再分割時の金利を現在の新車金利と同じとは明記していない |
ここから分かるのは、「再ローンはだいたい5%」と覚えることではありません。
自分が満期を迎える時点で、契約先が提示する金利を確認する必要があるということです。
最初の残クレ金利がそのまま続くとは限らない
再ローンで最も勘違いしやすいのがここです。
残クレ契約時の金利と、満期後の再クレジット金利は別に考えます。
ホンダは公式に、再クレジットには再クレジット申込時の実質年率を適用するとしています。
三菱も、再クレジット契約締結時点でクレジット会社が定める手数料率としています。
スズキも同様に、再分割契約を結ぶ時点でクレジット会社が定める手数料率を使います。
つまり、3年や5年前に契約書へ書かれていた金利を見ても、満期後の再ローン金利は確定しません。
満期時点で新しく提示される条件を見る必要があります。
キャンペーン金利で契約した人は特に注意する
当初の残クレが低いキャンペーン金利だった場合は、再ローンとの差が大きくなる可能性があります。
たとえばホンダでは、2026年9月現在、一部車種で残クレ実質年率2.9%のキャンペーンがあります。
一方、ホンダファイナンスは2026年10月1日以降の再クレジットについて、実質年率5.6%と案内しています。
もちろん、今契約した人が実際に満期を迎える数年後の金利が5.6%になると決まっているわけではありません。
重要なのは、現在の2.9%が将来の再クレジットまで固定されているわけではないことです。
「低金利で残クレを組めたから、最後の残価も安い金利で分割できる」とは考えず、再ローンは別契約として確認します。
スズキでは当初契約と再分割で現在の金利が違う
「本当に最初と違う金利になることがあるのか」を分かりやすく確認できるのが、現在のスズキ「かえるプラン」です。
2026年9月時点では、登録車の当初契約の実質年率は3.9%です。
一方、満了時に残価を再分割する場合は、軽自動車・登録車とも4.9%と表示されています。
つまり同じ商品でも、
当初契約 3.9%
再分割 4.9%
となるケースが実際にあります。
ただし、スズキ自身も、現在表示している条件を将来の再分割時にも保証するものではないと明記しています。
数年後の再ローンを考える場合は、その時点の金利を改めて確認する必要があります。
「実質年率」の数字だけで一括払いと比べない
実質年率とは、分割払いで負担する手数料を年率で表した数字です。
再ローンが5%だから高い、3%だから安い、と金利だけを見るのでは不十分です。
再ローンで実際にいくら追加負担するかは、
残っている残価
再ローンの実質年率
何回に分けて払うか
によって変わります。
残価が80万円の人と200万円の人では、同じ5%でも分割払い手数料の金額は違います。
24回で返す場合と60回で返す場合でも違います。
そのため、販売店から見積もりをもらうときは金利だけでなく、支払総額まで確認します。
再ローンの期間もメーカーによって違う
金利と一緒に確認したいのが支払回数です。
5年の残クレが終わったからといって、残価をもう一度5年間に分けられるとは限りません。
たとえばホンダは、元の契約と再クレジットを合わせて最長84回です。
5年・60回の残クレを契約していた場合、再クレジットは最大24回となります。
スズキの5年プランも、現在は再分割が最長24回です。
一方、スバルでは再分割を最長60回まで選択できます。
三菱では元契約と合わせて120回以内なので、60回契約だった場合は最大60回の再クレジットが可能です。
この違いは月々の支払額に直接影響します。
残価が大きいのに24回しか選べなければ、再ローン後の月額は想像より高くなる可能性があります。
月々の支払額が今までより高くなることもある
残クレの契約中は、残価を最後に据え置いているため、毎月の支払額が抑えられています。
しかし満期後の再ローンでは、その残価自体を返済します。
そのため、
「これまで月3万円だったから、再ローン後も3万円くらいだろう」
とは限りません。
特に、
残価が大きい
再ローン期間が短い
当初より金利が上がる
という条件が重なると、月々の支払額が大きくなる可能性があります。
再ローンの判断では、現在払っている月額との比較より、「残価を何回で返すと月いくらになるのか」を確認します。
一括払いと比較するなら支払総額を見る
残価を一括で支払えば、再ローンの新たな分割払い手数料は発生しません。
再ローンを選べば、残価を分割できる代わりに手数料を支払います。
ここで比較したいのは、
一括払いなら残価はいくらか
再ローンなら総額いくら払うのか
という2つです。
たとえば残価が150万円なら、一括払いは基本的にその150万円です。
再ローンでは150万円に対する分割払い手数料が加わります。
販売店で、
「再クレジットにすると月々○万円です」
と言われたら、そこで終わらず、
「全部でいくら払うことになりますか」
まで確認してください。
その差額が、手元に現金を残して分割払いにするための追加負担です。
銀行ローンへ借り換えるなら金利だけを比較しない
再クレジットの金利が高いと感じた場合、銀行などのマイカーローンで残価を借り換える方法を検討する人もいます。
ただし、「ディーラーの再ローンより銀行の方が必ず安い」とは限りません。
銀行ごとに金利や借入条件が異なり、残クレ最終回の残価支払いへの利用可否も違います。
審査も別に必要です。
比較するなら、
借りられる金額
実質的な金利
返済期間
手数料
支払総額
を同じ条件で並べます。
広告に表示された最低金利だけを、販売店から提示された再ローン金利と比較しないことが重要です。
自分の再ローン金利は満期前に見積もりを取る
自分の場合の金利を知る最も確実な方法は、満期前に契約した販売店へ再クレジットの試算を依頼することです。
確認したいのは「金利は何%ですか」だけではありません。
「残価はいくらか」
「再クレジットの実質年率はいくらか」
「何回払いまで選べるか」
「月々いくらになるか」
「最終的な支払総額はいくらか」
まで一緒に出してもらいます。
ここまで分かれば、一括払いと再ローンを同じ条件で比較できます。
再クレジットには別途審査が必要な商品もあるため、満期当日になってから金利を確認するのではなく、最終回の案内が届いた段階で確認する方がよいでしょう。
まとめ
残クレの再ローン金利は、最初に残クレを契約したときの金利がそのまま引き継がれるとは限りません。
ホンダ、スズキ、三菱などでは、再クレジット・再分割を契約する時点の金利や手数料率が関係することが公式情報で確認できます。
2026年9月時点では、ホンダは標準の再クレジットが5.2%で、2026年10月1日以降は5.6%。スズキは現在、再分割を4.9%としています。
ただし、これらは将来の満期時の金利を保証する数字ではありません。
自分の残クレが満期を迎えるときは、元の契約書に書かれた金利ではなく、その時点の再クレジット見積もりを確認してください。
見るべきなのは、金利だけではありません。
残価額、実質年率、支払回数、月々の支払額、支払総額まで確認して初めて、一括払いにするか再ローンにするかを判断できます。
出典
ホンダファイナンス|金融商品の金利改定について(2026年10月1日以降)
ホンダファイナンス|残価設定型クレジット計算
ホンダファイナンス|再クレジットの金利(分割払い手数料)はどの販売会社でも同じですか?
ホンダ|いろいろ選べるお支払いプラン N-ONE e:
スズキファイナンス|新車 残価設定クレジット「かえるプラン」
三菱自動車ファイナンス|よくあるご質問(クレジット)
三菱自動車ファイナンス|スーパーマイカープラン
SUBARU|SUBARUの残価設定型クレジット
トヨタファイナンス|残価設定型クレジット最終回のお手続き
トヨタファイナンス|クルマを購入する時のお支払い方法
日産フィナンシャルサービス|残価設定型クレジット 再クレジットの条件
マツダ|マツダスカイプラン
