残クレの再ローンに落ちた|残価を払えないとどうなる?

残クレの満期で再ローンの審査に落ちても、その瞬間に延滞になったり、車を強制的に返却することが決まったりするわけではありません。

ただし、再ローンを使って残価を分割払いする方法は使えなくなるため、最終回までに別の精算方法を決める必要があります。

重要なのは、「審査に落ちた日」よりも、最終回の手続き期限と支払日です。

まだ期限前なら返却などへ変更できる可能性がありますが、期限を過ぎている場合は変更できるかを販売店に確認する必要があります。

さらに最終回支払日まで過ぎて残価を払わなければ、今度は「審査に落ちた」という話ではなく、支払いの遅れになります。

再ローンに落ちても残クレが自動的に終わるわけではない

残価設定型クレジットでは、車両価格の一部を「残価」として最終回まで残しています。

今の車に乗り続けたい場合、その残価を一括で払うか、再ローンで分割して払う方法があります。

ただし、再ローンは最初の残クレの続きとして自動的に始まるものではありません。

ホンダでは再クレジットに別途審査があり、日産も再分割には別途審査が必要です。

スズキも、再分割を申し込んでも審査結果によって契約できない場合があるとしています。

つまり、

「残クレを5年間きちんと払った」
↓
「だから最後の再ローンも必ず通る」

とは限りません。

再ローンに落ちた場合、それまでの残クレ契約がなくなるのではなく、再分割という支払方法を選べなくなった状態と考える必要があります。

「再ローンに落ちた」と「残価を延滞した」は別

ここは混同しない方がよい部分です。

再ローンの審査に落ちただけなら、まだ最終回支払日前で、元の契約どおり支払いを続けている限り、それだけで残価を延滞したことにはなりません。

信用情報機関には、ローンを申し込んだ際に金融会社などが信用情報を確認した記録が残ります。

信用情報機関のCICでは、この申込情報は照会日から6か月間保有されます。

ただし、CICには「なぜ審査に落ちたか」という否決理由は登録されていません。

審査は各クレジット会社が独自の基準で行っているため、CICに問い合わせても否決理由は分かりません。

問題が変わるのは、最終回の支払日までに別の精算方法を決められず、請求された金額を支払わなかったときです。

この時点から「再ローン審査」の問題ではなく、「支払いが遅れている」という問題になります。

まず確認するのは最終回の手続き期限

再ローンに落ちたら、残価をどう工面するかを考える前に、最終回の手続き期限を確認します。

メーカーや販売会社によって期限が異なるからです。

ホンダは、最終回の支払方法を決める期限を原則として最終回の2か月前としています。

スバルも原則2か月前までです。

トヨタファイナンスでは、トヨタの契約は原則として最終回支払日の2か月前ですが、販売店・販売会社によって異なる場合があります。

この期限より前に再ローンの否決が分かれば、返却など別の支払方法へ切り替えられる可能性があります。

しかし、すでに期限を過ぎている場合は事情が変わります。

再ローンに落ちたあと返却へ変更できるとは限らない

「再ローンが駄目なら車を返せばいい」と思うかもしれません。

しかし、再ローンの審査結果が出たあとでも、いつでも返却へ変更できるとは限りません。

トヨタファイナンスは、最終回支払方法を変更できるかについて、「変更が間に合うかどうかは販売店・販売会社へ早急に問い合わせる」と案内しています。

つまり、変更できるかは手続きの進み具合によって変わります。

レクサスの残価設定型クレジットでは、最終回支払日の2か月前までに手続きをする仕組みになっており、申し込みをしない場合は自動的に「買い取り」となり、最終回金額を一括で支払う扱いです。

「何も決めなければ自動的に返却になる」と考えるのは危険です。

再ローンに落ちたら販売店へ、

「返却へ変更する手続きはまだ間に合うか」

を最初に確認します。

返却できれば残価を現金で用意しなくて済む場合がある

返却への変更が間に合い、契約で定められた返却条件を満たしていれば、車の返却によって最終回の残価を精算できる契約があります。

トヨタの残価設定型プランでは、条件を満たした車を購入した販売店へ返却した場合、最終回の支払いは原則不要です。

ホンダにも、車両返却によって最終回を精算して契約を終了する方法があります。

そのため、再ローンに落ちて残価を一括で用意できなくても、返却という出口がまだ残っていれば、一括で残価全額を用意しなくて済む可能性があります。

ただし、ここにも条件があります。

距離超過や傷があっても「残価全額を払う」とは限らない

車に傷がある、走行距離を超えているという理由で、「返却できないから残価を全部払うしかない」と考える必要はありません。

契約によっては、基準を超えた分の精算金を払って返却できる場合があります。

たとえばホンダでは、返却時の内外装について所定の査定基準があり、基準を超えた分には精算金が設定されています。

走行距離についても、契約時に設定した距離を超えた場合には超過分の負担があります。

トヨタも、傷や事故修復歴、走行距離などが残価保証条件を外れた場合には、車両状態などに応じた精算金を別途負担する仕組みです。

スズキでも、一部の条件は規定を超えていても超過分を負担することで車両を引き取る仕組みがあります。

したがって、

「残価100万円を払う」

のと、

「車を返却して追加精算10万円を払う」

のでは意味がまったく違います。

再ローンに落ちた人ほど、返却できるかどうかだけではなく、「返却なら追加でいくら必要なのか」を販売店に出してもらうことが重要です。

返却に間に合わないなら買取査定額も確認する

返却への変更が難しい場合や、返却時の精算金が高くなりそうな場合は、現在の車の買取価格も確認する余地があります。

残クレ中の車でも、ローンを完済して所有権を解除できれば、買取業者へ売却することは可能です。

ただし、残クレでは販売店やクレジット会社が車検証上の所有者になっていることが多いため、残債を残したまま自由に売却することはできません。

確認する数字は、

「現在の一括精算額」

と、

「現在の買取査定額」

です。

たとえば一括精算額が100万円で、買取査定額が110万円なら、売却代金でローンを精算できる可能性があります。

反対に査定額が80万円なら、20万円不足します。

その不足分を用意できなければ、売却だけではローンを終了できません。

ここでも、契約書に書かれた「残価」だけで計算せず、実際にその時点で必要になる一括精算額をクレジット会社や販売店に確認します。

別のマイカーローンで払う方法もあるが再び審査はある

ディーラー系の再ローンに落ちたからといって、すべての金融機関のローンが利用できないと決まったわけではありません。

銀行のマイカーローンには、残価設定型クレジットからの借り換えを利用目的として認めている商品もあります。

ただし、当然ながら別の金融機関でも審査があります。

一度審査に落ちた人が別のローンなら必ず通るわけではありません。

また、ローン申込みをすると信用情報機関には申込情報が一定期間残ります。

そのため、最終回直前になって手当たり次第にローンへ申し込むのではなく、返却や売却も含めて同時に出口を確認した方がよいでしょう。

最終回支払日を過ぎて残価を払わないと「延滞」の問題になる

再ローンに落ちたこと自体と、支払日に残価を払わないことは別です。

最終回の支払方法として一括払いになっているのに、口座に必要な金額を用意せず支払日を迎えれば、契約どおりの支払いができていない状態になります。

信用情報機関のCICでは、クレジット会社からの請求に対して約束の日に入金がなかった場合を「A」という記号で表す仕組みがあります。

さらに、返済日から61日以上または3か月以上の支払い遅延などがある場合は、「異動」と表示される基準があります。

実際にどの情報をいつ登録するかは契約会社の登録内容によりますが、「少しくらい遅れても再ローンの結果待ちだから大丈夫」と考えて放置するべきではありません。

再ローンの否決が分かった時点で、最終回支払日までに何をするかを販売店と決める必要があります。

車を返せば延滞した残価が自動的に消えるわけではない

もう一つ注意したいのが、最終回を払えなくなった後に「車を持っていけば借金がなくなる」と考えることです。

残クレの返却は、契約で定められた最終回の精算方法です。

返却期限、車両状態、走行距離など一定の条件があります。

一般社団法人日本自動車購入協会も、残価設定型クレジットについて、車を返却しただけで残債などの支払いが免除されるわけではなく、契約条件によって精算金などが必要になる場合があると説明しています。

最終回の手続き期限を過ぎている場合や、すでに支払遅延が発生している場合は、通常の満期返却と同じように処理できるとは限りません。

この場合は、自己判断で車を返すのではなく、契約した販売店またはクレジット会社へ現在の契約状態を確認します。

再ローンに落ちたら「いくら足りないか」を出す

残価100万円を払えないというだけでは、まだ必要な金額は分かりません。

返却へ変更できるなら、必要なのは100万円ではなく、返却時の追加精算金だけかもしれません。

売却できるなら、必要なのは残価全額ではなく、「一括精算額-買取査定額」の不足分です。

別のローンを利用できれば、その不足分や一括精算額を借り換えられる可能性もあります。

そのため、再ローン否決後に確認したいのは、

・最終回の手続き期限と支払日
・返却への変更がまだ間に合うか
・返却した場合の追加精算額
・現在の一括精算額
・現在の買取査定額

です。

この数字がそろえば、「残価を払えない」という漠然とした状態から、「実際にはあといくら必要なのか」まで絞れます。

まとめ

残クレの再ローンに落ちても、その瞬間に延滞になったり、自動的に車を返却することになったりするわけではありません。

再ローンという選択肢が使えなくなっただけなので、最終回の手続き期限と支払日までに別の精算方法を決めます。

まだ手続き期限前なら、返却への変更が可能かを販売店に確認します。

期限を過ぎている場合でも、変更が間に合うかは契約によって異なるため、すぐに販売店へ確認します。

返却する場合は追加精算額、売却する場合は一括精算額と買取査定額の差を確認してください。

そして、最終回支払日を過ぎて残価を支払わない状態になると、今度は再ローン審査ではなく延滞の問題になります。

再ローンに落ちたと分かった時点で、「残価全額をどう払うか」だけを考えるのではなく、返却・売却・別の借り換えまで含めて、最終回までに必要になる実際の金額を確定させることが重要です。

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出典

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