残クレを契約したあとに、「月々の支払いを減らしたい」「ボーナス払いをなくしたい」と思っても、自由に金額を変更できるとは限りません。
契約途中の変更ができるかは、利用している信販会社や契約内容によって異なります。
さらに、同じ「月々を下げたい」でも方法は2つあります。
一つは、月額やボーナス額など契約した支払プランそのものを変更する方法です。
もう一つは、まとまったお金を一部繰上返済し、その結果として残りの月々やボーナス払いを小さくする方法です。
この2つは別の手続きです。
そのため、まず「何を変えたいのか」と「今まとまったお金を出せるのか」を分けて考えます。
残クレは契約したあと自由に月額を変えられるわけではない
残クレでは、契約時に車両価格、頭金、残価、支払回数、通常月の支払額、ボーナス加算額などをもとに返済予定が決まります。
そのため、
「今月から月3万円を2万円にしたい」
「ボーナス払い10万円を0円にしたい」
と希望するだけで自由に変更できる仕組みではありません。
ただし、すべての残クレで変更不可というわけでもありません。
例えばトヨタファイナンスの残価設定型クレジットでは、ボーナス額の変更や繰上返済など、支払プランの一部を変更できる仕組みがあります。
現在は契約者向けサイトに「支払プラン変更」と表示される契約であれば、月々の支払金額、ボーナス月、支払回数・期間などの変更手続きを行えます。
一方、Hondaの残価設定型クレジットでは、契約途中の毎月の支払金額そのものの変更はできません。
メーカーが違うだけでも扱いは変わります。
月々を下げたいなら「変更」と「繰上返済」を分ける
例えば月5万円の支払いを3万円程度まで下げたいとします。
このとき最初に確認するのは、
「残りの支払条件そのものを変更できるか」
です。
契約会社に支払プラン変更の制度があり、自分の契約が対象なら、その方法を確認します。
しかし、支払プラン自体を変更できない残クレでも、別の方法が使える場合があります。
それが一部繰上返済です。
まとまった金額を予定より早く支払うことで残りの負担を減らし、その後の月額を軽くします。
つまり、
手元から追加のお金を出さずに月額を下げる
ことと、
今まとまったお金を払う代わりに、その後の月額を下げる
ことは同じではありません。
Hondaは月額変更不可でも一部繰上返済なら下げられる
この違いが分かりやすいのがHondaです。
Hondaファイナンスは、残価設定型クレジットについて、契約途中に毎月の支払額を増減する変更はできないと案内しています。
ところが、一部繰上返済は利用できます。
残クレで一部繰上返済をすると、「期間短縮型」は利用できませんが、「支払額軽減型」を利用できます。
例えば50万円を繰上返済すれば、その50万円を先に支払ったうえで、最終回前までの毎月の支払額を再計算して軽減する仕組みです。
契約内容を単純に「月5万円から3万円へ変更する」のとは違います。
今、まとまった資金を入れることで、その後の月額を小さくします。
Hondaでは一部繰上返済は10万円以上、1万円単位です。
ボーナス払いを減らしたい人はさらに注意する
「月々はそのままでいいが、ボーナス払い10万円をなくしたい」という人もいるでしょう。
これも契約会社によって扱いが異なります。
トヨタファイナンスでは、対象契約ならボーナス額などの支払プランを途中変更できます。
一方、Hondaの場合、新車クレジットで契約時に指定したボーナス月そのものは変更できないと案内されています。
さらに残クレで支払額自体を直接変更することもできません。
ただし、一部繰上返済を使った場合は少し違います。
Hondaの残クレでボーナス併用払いをしている場合、一部繰上返済した金額は、まず将来のボーナス加算額を軽減する仕組みです。
ボーナス加算額がなくなるまでは、通常月の支払額は軽減されません。
つまり、
「ボーナス払いが今後きついので減らしたい」
という人にとっては、一部繰上返済が実質的な解決方法になる場合があります。
ただし、そのためには先にまとまったお金を用意する必要があります。
手元資金がない人には一部繰上返済は解決策にならない
ここは重要です。
「転職して収入が減ったので月々4万円が払えない」
という人に、
「一部繰上返済すれば月額を下げられます」
と言っても、まとまった現金を持っていなければ利用できません。
この場合に必要なのは、一部繰上返済ではなく、契約そのものの支払プランを変更できるかの確認です。
トヨタのように対象契約なら変更できる場合があります。
三菱自動車ファイナンスも、クレジット契約について、契約内容によっては支払途中の月額や支払期間を変更できると案内しています。
一方、Hondaの残クレでは月額変更ができず、スズキでは支払期間中の月額・ボーナス加算額・支払期間の変更自体を受け付けていません。
同じ状況でも、契約会社によって使える方法が変わります。
スズキは月額変更も一部繰上返済もできない
スズキファイナンスは、契約途中について比較的明確です。
月々の支払額
ボーナス加算額
支払期間
一部繰上返済
について、支払期間中の契約内容の変更はできないと案内しています。
そのため、
「50万円だけ先に払って残りの月額を下げる」
という方法も使えません。
月々の負担を見直したい場合でも、他社で使える方法がそのままスズキでも利用できるとは限らないわけです。
残クレの記事で「途中でも繰上返済すれば月額を減らせる」と一般化しないほうがよい理由です。
日産は一部だけの繰上返済ができない
日産フィナンシャルサービスでは、クレジット残金を途中で全額返済する「早期一括精算」はできます。
しかし、一部だけの繰上返済はできません。
例えば残債300万円のうち50万円だけを先に支払い、残りの月々を減らすという方法は利用できません。
前倒し返済をするのであれば、基本的には残金をまとめて完済する方法になります。
そのため「ボーナスが出たので30万円だけ返して月額を下げたい」という使い方を想定しているなら、契約前から一部繰上返済の可否を確認しておく意味があります。
月々を増やして早く返したい場合も自由とは限らない
収入が増えて、
「月3万円を5万円にして早く終わらせたい」
というケースもあります。
これも単純に翌月から引き落とし額を増やせるとは限りません。
Hondaは毎月の支払額を途中で増額する変更はできないとしています。
ただし、まとまった資金があるなら一部繰上返済を利用できます。
トヨタは対象契約なら支払プラン変更や一部繰上返済を利用できる場合があります。
つまり余裕資金ができた場合も、
毎月を増額する
一部繰上返済する
全額を早期完済する
という方法を分けて考えます。
ボーナスがなくなりそうなら契約前の設定が特に重要
残クレ契約時には、ボーナス払いを使うことで通常月の支払いをかなり低く見せることができます。
しかし、数年間の契約中に勤務先の賞与制度が変わる可能性もあります。
転職してボーナスがなくなることもあります。
契約後に自由にボーナス払いを0円へ変更できるとは限らないため、
「ボーナスがなくなっても払える金額か」
は契約時に考えておいたほうがよいでしょう。
特に月々の数字を低くするためだけに大きなボーナス加算額を設定すると、後から変更できない契約では負担になります。
支払月をずらすだけという変更もできない場合がある
金額ではなく、
「夏のボーナス払いを7月から8月へ変えたい」
というケースもあります。
これも簡単には変えられません。
Hondaの新車クレジットでは、ボーナス支払月は契約時に指定した月から変更できません。
一方、トヨタファイナンスでは、契約内容によってはボーナス月を含む支払プラン変更ができます。
ボーナス額だけでなく、ボーナス月そのものを変えたい場合も契約会社へ確認します。
最終回の残価まで自由に変えられるわけではない
月々やボーナス払いを見直すと、
「月額を下げる代わりに最後の残価をもっと増やせないか」
と考えるかもしれません。
しかし、残価は契約時に車種、契約期間、走行距離などをもとに設定される最終回支払額です。
通常月の支払いと同じように、契約後に自由に増減できる数字ではありません。
支払プラン変更や一部繰上返済が利用できる契約でも、何を変更できるかは限定されています。
「月額を下げるなら残価を増やせばいい」と自己判断せず、契約会社が提示する変更後の返済予定を確認します。
支払いが厳しいなら引き落としを止めてから考えない
月々やボーナス払いを変更したい理由が、すでに支払いが難しくなっているためなら、契約変更ができるかを早めに確認します。
「今月は払わず、来月まとめて払えばよい」と自己判断することはできません。
例えばトヨタファイナンスでは、引き落とし日を任意に変更したり、当月分を翌月へ繰り越したりすることはできないと案内しています。
また、引き落としができなかった場合には遅延損害金が発生します。
支払いプラン変更と「支払日を飛ばすこと」は別です。
今後の月額が厳しいと分かった時点で、契約会社の支払プラン変更制度や相談窓口を確認します。
まず契約先の会員ページで確認する
実際に変更したい場合、最初に販売店へ行く必要がない契約もあります。
トヨタファイナンスなら、契約者向けの「MY TS CUBIC」で「支払プラン変更」が表示されているか確認できます。
表示されていれば、対象となる変更手続きをウェブから進められます。
Hondaでは「Honda Finance PORTAL」で一部繰上返済後の支払額を事前に試算できます。
そのため問い合わせ前に、
現在の月額
ボーナス加算額
残りの回数
変更したい理由
まとまった資金をいくら出せるか
を整理しておくと、自分に使える方法を確認しやすくなります。
まとめ|「変更できるか」より変更方法を分けて確認する
残クレの月々の支払い額やボーナス払いは、契約途中に自由に変更できるものではありません。
ただし、すべて変更不可でもありません。
トヨタのように契約によって支払プランを変更できる残クレがあります。
Hondaのように残クレの月額そのものは変更できなくても、一部繰上返済によってその後の月額やボーナス加算額を軽減できる商品もあります。
一方、スズキでは月額・ボーナス加算額・期間の変更や一部繰上返済はできません。
日産も一部だけの繰上返済には対応していません。
そのため、自分の残クレで確認する順番は、
「契約の支払プランそのものを変更できるか」
「できなければ一部繰上返済はできるか」
「一部繰上返済した場合、通常月とボーナス払いのどちらが下がるか」
です。
特に月々を下げたい理由が「家計が苦しくなったから」なら、まとまった現金を必要とする一部繰上返済では解決できません。
逆に、貯金や臨時収入があり、これからの負担を軽くしたいのであれば、一部繰上返済が使える契約かどうかが重要になります。
「残クレは途中変更できる?できない?」ではなく、自分が何を変えたいのかと、その契約で使える変更方法を照らし合わせて判断してください。
出典
トヨタファイナンス|クルマまわりのクレジット
トヨタファイナンス|ボーナス月や毎月の支払金額、回数や期間は変更できますか?
トヨタファイナンス|自動車クレジット(ローン)の一部を繰り上げ返済できますか?
Hondaファイナンス|転職等により収入が増減したが、毎月の支払額を変更することができますか?
Hondaファイナンス|一部繰上返済・早期一括返済について
Hondaファイナンス|クレジット(新車)についてボーナス支払月を変更できますか?
日産フィナンシャルサービス|早期一括精算(全額返済)する際の手続き方法
三菱自動車ファイナンス|よくあるご質問(クレジット)
スズキファイナンス|スズキクレジットに関するよくあるご質問
