残クレ返却でフロントガラスに傷|交換してから返す?

残クレの返却前にフロントガラスへ飛び石傷やひびを見つけても、すぐ新品へ交換したほうがよいとは限りません。

最初に確認するのは交換費用ではなく、

「この状態で返却すると、いくら精算が必要になるのか」

です。

残クレには、内外装の傷について一定の免責範囲を設けている商品があります。

傷がその範囲内なら、高い費用を払ってガラスを交換しても、返却時の負担がほとんど変わらない可能性があります。

一方、ひびが伸びている、運転の視界に影響するなど安全上の問題がある場合は、返却精算とは別に早めの修理・交換を検討します。

判断する順番は、

販売店で返却時の評価を確認する
↓
補修で済むか交換が必要か確認する
↓
修理・交換費と返却精算額を比べる

です。

小さな飛び石傷なら交換せず返せる場合がある

残クレで車を返すからといって、フロントガラスを新車と同じ状態へ戻さなければならないわけではありません。

主要メーカーの残価設定型クレジットには、内外装損傷について一定の免責範囲があります。

例えばホンダでは、返却時のカーチェックで内外装の減点が100点以内なら返却条件内です。

日産では、車種によって内外装の損傷が10万円、15万円、20万円以内なら免責基準内となります。

フロントガラスの傷も車両査定の対象になりますが、小さな傷があるという理由だけで一律に「交換必須」になるわけではありません。

そのため、

「飛び石跡が一つある」

という段階でガラス交換を予約する必要はありません。

まず返却する販売店へ状態を見せます。

「傷」と「ひび」は同じように考えない

フロントガラスでは、傷の状態によって対応が大きく変わります。

表面に小さな飛び石跡があるだけなのか。

飛び石を中心にひびが伸びているのか。

ワイパーによる薄い擦り傷なのか。

運転席から見た視界にかかる損傷なのか。

ここを分けます。

特にひびが入っている場合は、返却査定だけで判断しないほうがよいでしょう。

フロントガラスは、損傷していても運転者の視野を確保できることなどが自動車の安全基準として求められています。

また、小さな傷からでも温度変化や車体の振動などによって損傷が広がることがあります。

「あと数週間で返すからそのままでいい」とは決めず、ひびがある場合は販売店や自動車ガラス店で確認してもらいます。

最初に販売店で「このまま返した場合」を聞く

返却が近いなら、まず残クレを契約した販売店へ相談します。

聞くのは、

「交換したほうがいいですか」

だけではありません。

「この状態で返却すると、免責範囲内ですか」

「精算対象なら、どの程度の査定減点になりそうですか」

まで確認します。

ここが分からないまま修理費だけ調べても比較できません。

例えばガラス交換に15万円かかるとしても、そのまま返却した場合の追加精算が3万円なら、返却のためだけに15万円を払う意味は小さくなります。

反対に、返却時の精算が大きく、数万円の補修で済むのであれば、修理する意味が出てきます。

比べるのは「交換費」と「返却精算額」

フロントガラスで最も避けたいのは、

「傷があるから新品交換しておけば間違いない」

という判断です。

経済的に考えるなら、

そのまま返却した場合の精算額

補修費

交換費

の3つを比べます。

例えば、そのまま返却した場合の追加精算が5万円、補修が2万円で査定上の問題を減らせるなら、補修を検討できます。

一方、交換に20万円かかるのに、返却精算が5万円で済むなら、返却のためだけの交換では負担が増えます。

実際の金額は、車種、ガラスの種類、損傷状態、返却基準によって変わります。

全国共通の金額で判断しないでください。

補修で済むか交換になるかも先に確認する

フロントガラスの損傷は、必ず交換になるわけではありません。

状態によっては補修できる場合があります。

一方、ひびの状態や場所などによっては交換が必要と判断されます。

ここも自分で決めないほうがよいでしょう。

まず販売店や自動車ガラスの専門店で、

補修できるのか

交換が必要なのか

を確認します。

そのうえで見積もりを取ります。

返却のための判断なら、修理方法を決めてから販売店へ聞くのではなく、販売店の返却評価と修理側の見積もりを両方取って比較します。

交換すると高くなりやすい車もある

フロントガラスの交換費用は、単純なガラス代だけとは限りません。

近年の車には、フロントガラス付近に衝突被害軽減ブレーキなどで使うカメラやセンサーを備えたものがあります。

こうした車では、ガラス交換後にカメラなどの調整作業が必要になる場合があります。

そのため、

「ガラスだけなら安い社外品へ交換すればいい」

と価格だけで決めるのは避けたほうがよいでしょう。

返却する車であれば、

どのガラスを使えるのか

交換後のカメラ調整が必要なのか

交換した状態で返却査定に問題がないのか

まで販売店へ確認します。

安いガラスへ勝手に交換してよいとは限らない

返却直前だからと、費用を抑えるために最安のガラスへ交換したくなるかもしれません。

しかし、車種によってガラスの仕様は異なります。

運転支援用カメラとの組み合わせや、紫外線・赤外線を抑える機能などが付いたガラスもあります。

正しく設計されていないガラスでは、視界や安全装置への影響が問題になる可能性があります。

返却するために交換するのであれば、

「この部品で交換して返却条件上問題ないですか」

と販売店へ確認してから依頼するほうが確実です。

三菱なら窓ガラスの修理補償を使える場合がある

契約している残クレによっては、ガラス修理費の補償が付いている場合があります。

三菱の残価設定型クレジット「スーパーマイカープラン」には、対象条件を満たす契約について、飛び石などによる窓ガラス修理費を最大7万円まで補償するサービスがあります。

返却直前に傷へ気付いた場合でも、

自分の契約に修理補償が付いているか

まだ補償期間内か

今回の損傷が対象か

を先に確認します。

補償が使えるのに全額自費で交換してしまうのは避けたいところです。

車両保険を使う場合も返却精算と比較する

フロントガラスの飛び石損害は、加入している自動車保険の車両保険で補償される場合があります。

ただし、保険を使って修理すれば必ず得とは限りません。

保険契約によって自己負担額や翌年以降の保険料への影響が異なるからです。

そのため、

そのまま返却した場合の精算額

自費修理した場合

車両保険を使った場合

を比べます。

返却精算が小額なら、保険を使わずそのまま返却したほうが結果的に負担が少ないケースも考えられます。

ひびが伸びているなら返却費用より安全を先に見る

一方、交換費と返却精算額の比較だけで決めてはいけない状態もあります。

それが、ひびが伸びている場合です。

フロントガラスは走行中の視界と安全性に関係します。

国の基準でも、損傷した場合に運転者の視野を確保できることなどが求められています。

傷からひびが伸びることもあるため、返却まで時間があるなら早めに点検してもらいます。

特に、

ひびが広がっている

運転席から見た視界に入る

車検が返却前に来る

といった場合は、返却時の査定だけでなく、安全・整備の問題として修理判断をしてください。

車検があるなら「返却できる」と「車検に通る」は別

残クレの返却条件と、自動車検査の基準は同じではありません。

例えば残クレ上の精算金を払えば返却可能な損傷でも、それまで車に乗り続けるには保安基準への適合が必要です。

返却が半年後で、その前に車検を受けるなら、

「返却時の精算を払えばよいので放置」

とはできない場合があります。

フロントガラスの状態について車検で問題になりそうなら、返却精算とは別に販売店や整備工場へ確認します。

買い取るなら返却査定のための交換は考え方が変わる

最終回に車を返さず、残価を支払って乗り続けるつもりなら、返却時の査定精算を避けるためにガラスを交換する必要性は小さくなります。

例えばスバルでは、残価を支払って乗り続ける場合、返却条件を超えていても精算金は不要と明記しています。

他の主要メーカーでも、傷や走行距離による精算は主に車両返却時の条件として設定されています。

買い取り予定なら、

「返却査定のために直すか」

ではなく、

「安全に乗り続けるために補修・交換が必要か」

で考えます。

返却直前ならこの順番で確認する

フロントガラスに傷を見つけたら、まず写真だけで自己判断せず、販売店へ車を見せます。

そこで、

このまま返却した場合に精算対象になるか

精算対象ならどの程度か

補修すれば評価は変わるのか

交換まで必要なのか

を確認します。

次にガラス修理の見積もりを取ります。

さらに自動車保険や残クレ付帯の修理補償が使えるかを確認します。

最後に、

そのまま返却

補修して返却

交換して返却

を比べます。

まとめ|返却のためだけなら先に交換しない

残クレ返却前にフロントガラスへ傷を見つけても、まず交換する必要はありません。

小さな飛び石傷などは、契約している残クレの内外装免責基準に収まる可能性があります。

その場合、交換費を自分で払うより、そのまま返したほうが負担を抑えられることがあります。

まず、

このまま返した場合の精算額

補修費

交換費

を確認します。

そのうえで、

修理費より精算額のほうが大きいなら修理を検討する

精算額より修理・交換費のほうが高いなら、そのまま返すことも検討する

という比較をします。

ただし、ひびが広がっているなど安全に関わる損傷は別です。

返却費用だけを理由に放置せず、早めに点検してもらってください。

フロントガラスの場合、正解は「交換してから返す」でも「傷があってもそのまま返す」でもありません。

販売店で返却時の評価を確認してから、修理費との大小で決める。安全上問題がある損傷なら返却とは別に直す。

この順番なら、返却のためだけに高額なガラス交換をしてしまうのを避けやすくなります。

出典

ホンダファイナンス|残価設定型クレジットの車両返却条件

ホンダファイナンス|残価設定型クレジット

日産自動車|残価設定型クレジット

三菱自動車ファイナンス|スーパーマイカープラン よくあるお問い合わせ

三菱自動車ファイナンス|スーパーマイカープラン

スバルファイナンス|残価設定型クレジット よくあるご質問

国土交通省|道路運送車両の保安基準の細目を定める告示・窓ガラス

AGC|自動車ガラス よくあるご質問