残クレの満期と次の車の納車日は、ぴったり同じになるとは限りません。
次の車が早く来るなら、今の残クレを満期前に精算して乗り換えるか、納車日を調整できるかを確認します。
反対に次の車が遅れるなら、「残クレも納車まで延ばせるだろう」と考えず、今の車の返却期限までに別の方法を決める必要があります。
ここで基準にしたいのは「満期の何日前か」ではありません。
今の車の返却期限、車検満了日、次の車の納車予定日。この3つを並べて判断します。
最初に3つの日付を並べる
まず契約書や金融会社、販売店で次の3つを確認します。
・残クレで今の車を返却できる期限
・今の車の車検満了日
・次の車の現在の納車予定日
たとえば残クレの最終回が12月だからといって、12月末まで自由に今の車へ乗れるとは限りません。
ホンダでは、車両返却を選ぶ場合、購入販売店と日程を調整したうえで、満期月前月10日から満期月5日午前中まで、または車検満了日までに返却する扱いです。
スバルでは、最終回支払月の前月10日または車検満了日のいずれか早い日までとしています。
つまり見るべきなのは「12月満期」という大まかな時期ではなく、自分の車を実際にいつまで使えるのかです。
次の車が早く納車されるなら2つの方法を比べる
たとえば今の残クレ返却予定が12月なのに、新しい車が9月に納車できるとします。
この場合は、
新しい車の納車を12月付近まで調整できるか
今の車を9月に下取りして残クレを途中精算するか
を比較します。
納車を後ろへずらせるかは、車の生産・登録状況や販売店の対応によって変わります。
まず新しい車の販売店へ、「今の残クレが12月まであるので納車日を合わせられるか」と確認します。
早く乗り換えるなら「残価」ではなく一括精算額を見る
納車日を待てず、9月に乗り換えるなら、今の残クレは満期返却ではなく途中精算になる可能性があります。
ここで契約時に設定された残価だけを見てはいけません。
確認するのは、その時点の正式な一括精算額です。
たとえば、
一括精算額 230万円
現在の下取り額 210万円
なら20万円不足します。
反対に、
一括精算額 230万円
下取り額 250万円
なら、精算後に20万円残る計算です。
この差を見て、3か月早く乗り換える意味があるか判断します。
満期前の返却が残価保証になるとは限らない
特に注意したいのが、「数か月早いだけだから残価で返せるだろう」と考えることです。
残価保証は基本的に契約満了時の条件として設定されています。
トヨタは満期前に乗り換える場合、今の車を下取りするなどして残りの支払い額を精算する方法を案内しています。
三菱自動車も途中で残金を一括精算することはできますが、その時点で車両返却によって最終回支払額を精算することはできないとしています。
つまり、満期時なら残価保証で返却できる車でも、数か月早く手放すと通常の下取り査定になる場合があります。
早く納車されると分かった時点で、
途中精算した場合の残債
下取り査定額
満期まで待って返却した場合の精算額
を比べます。
早く納車されても今の車を先に手放す必要はない
新車の完成が早まったからといって、すぐ今の車を売却しなければならないわけではありません。
まず新しい販売店に納車日の調整が可能か確認します。
満期まであと1~2か月で、途中精算すると不足金が発生するなら、今の残クレを予定どおり満期まで使ったほうが負担を抑えられる場合があります。
反対に現在の査定額が高く、一括精算額を上回っているなら、満期を待たず乗り換える方法も比較対象になります。
「新車が来た日」ではなく、「今の車をどの方法で精算するか」で乗り換え日を決めます。
次の車が遅れる場合は今の残クレが自動延長されると考えない
問題になりやすいのが逆の場合です。
今の車は12月に返却しなければならないのに、新しい車の納車が翌年2月になったとします。
この場合、
「新車が遅れているのだから今の車も2月まで乗れるだろう」
とは考えないほうが安全です。
残クレには最終回の選択期限や車両返却期限があります。
ホンダは最終回の支払方法を2か月前までに決める必要があります。
スバルも最終回2か月前までを期限としています。
トヨタファイナンスも、トヨタ販売店での契約なら最終回支払日の2か月前までに最終回の方法を申し込む必要があります。
新車の納車遅れと、現在の残クレ契約の期限は別に動いています。
納車が遅いと分かったら最終回の選択を確定する前に相談する
新車の納車が満期に間に合わない可能性が出たら、まず今の残クレ販売店へ連絡します。
確認するのは、
予定どおり返却する
残価を一括で支払って買い取る
残価を再度分割して乗り続ける
という選択肢です。
再度分割する方法は一般に「再クレジット」と呼ばれます。
ただし再クレジットには審査があり、元の残クレと同じ金利・条件がそのまま続くとは限りません。
新車が1~2か月遅れるだけだからといって、金額を確認せず再クレジットを組むのではなく、一時的な移動手段を用意する場合と費用を比べます。
すでに返却を選んでいても早めなら変更できる可能性がある
新しい車が予定どおり来ると思い、今の残クレを「返却」で申し込んだ後に納期が延びることもあります。
この場合も、すぐ販売店へ確認します。
トヨタファイナンスは、最終回の支払方法を変更したい場合について、「変更が間に合うかどうかは契約販売店へ早急に問い合わせる」と案内しています。
つまり一度返却を選んだから絶対変更できないとも、いつでも変更できるとも言えません。
納期延期が分かった時点で連絡することが重要です。
数か月だけ今の車へ乗り続けられるとは限らない
「あと2か月だけだから、そのまま乗らせてもらえばいい」という処理が全国共通で用意されているわけではありません。
残クレは決められた期間のクレジット契約です。
さらに車検満了日が先に来る契約では、満期そのものより車を使える期間が短くなることもあります。
そのため、次の車が遅れる場合は、
今の車の契約をどう終えるか
その後も今の車を使うならどういう契約になるか
車検はいつまで有効か
まで確認します。
単なる「返却日の延長」と「残価を支払って自分の車として乗り続けること」は別です。
今の車を返してから新車まで空くなら移動手段を別に考える
予定どおり今の車を返却し、新しい車が1か月後に来るなら、その1か月をどうするか決めます。
新しい車を購入する販売店に代車対応があるか確認する方法があります。
ただし、残クレ車を返却した人へ納車まで無料で代車を出すという全国共通制度は確認できません。
代車の有無、利用期間、料金は販売店ごとに確認する必要があります。
対応できなければ、レンタカーなど一時的な移動手段も含めて費用を比較します。
1~2か月の空白を埋めるためだけに再クレジットを組むより負担が小さい場合もあります。
納車予定日は確定日ではないことも考えておく
新車の納期は変動します。
メーカーが公表しているのも、多くは「工場出荷時期の目安」です。
工場から出荷された後も販売店への輸送、オプション取り付け、登録、納車準備などがあります。
さらに生産状況、選んだ仕様や色、販売店の受注状況によって予定が変わる場合があります。
そのため、
「11月ごろ納車予定だから12月の残クレ満期に間に合う」
という見込みだけで今の車の返却手続きを確定させないほうが安全です。
実際に登録・納車できる見込みを販売店へ確認します。
同じ販売店で乗り換える場合でも日程は確認する
今の残クレと次の車が同じメーカー・販売店なら、担当者が両方の日程を把握して調整してくれる場合があります。
それでも、
今の車の返却日
次の車の登録予定日
実際の納車日
は確認しておきます。
「乗り換え契約をしたから自動的に切れ目なく車を用意してもらえる」とは限りません。
特に生産予定が後から変更された場合は、残クレの最終回手続きも見直す必要があります。
別メーカーへの乗り換えなら2社の日程を自分でつなぐ
現在の残クレと次の車のメーカーが違う場合は、さらに注意が必要です。
今の販売店は現在の残クレの返却期限を管理します。
一方、新しい販売店は次の車の納車予定を管理します。
それぞれ別会社なので、自動的に日程が調整されるわけではありません。
今の販売店には、
「○月○日ごろ新車納車予定なので、いつまで今の車へ乗れるか」
と確認します。
新しい販売店には、
「現在の残クレ車を○月○日までに返却する必要がある」
と伝えます。
この2つの日付を双方へ伝えておくと、ずれが分かった段階で対応しやすくなります。
早いときと遅いときでは確認する金額も違う
納車が早い場合に重要なのは、
現在の一括精算額
現在の査定額
です。
早く乗り換えることでいくら不足する、またはいくら残るのかを確認します。
一方、納車が遅い場合に重要なのは、
満期で買い取る場合の残価
再クレジットを使う場合の支払条件
今の車を返却した後の移動費
です。
どちらも「何月に乗り換えるか」という日程だけで決めず、ずれを解消するためにいくらかかるのかまで比較します。
満期と納車がずれたときの判断順序
次の車の納車予定が分かったら、最初に今の車の返却期限と車検満了日を確認します。
新車の納車がそれより前なら、納車日の調整が可能かを確認します。
調整できなければ、一括精算額と査定額を取り、満期前に乗り換える費用を出します。
新車の納車が返却期限より後なら、今の残クレを自動的に延ばせるとは考えず、最終回の選択期限までに販売店へ相談します。
そのうえで、
今の車を買い取って乗り続ける
再クレジットを利用する
予定どおり返却して一時的な移動手段を用意する
などを比較します。
残クレ満期と新車納車日のずれで重要なのは、満期日に無理やり合わせることではありません。
今の車を使える最終日と、次の車を使える最初の日の間をどうつなぐかを先に決めることです。
地域・契約による違い
残クレ満期と納車日のずれについて、都道府県ごとに異なる行政制度があるわけではありません。
ただし、最終回の選択期限、車両返却期限、残価保証条件、再クレジットの可否・条件はメーカー、金融会社、販売店、契約内容によって異なります。
実際にホンダとスバルでも返却期限の設定は同じではありません。
また新車の納車時期も、生産状況、車種、仕様、販売店によって変動します。
最終的には、現在の残クレ契約先と次の車の販売店の両方へ、具体的な日付を確認してください。
納車までの流れが見えたら、今の車をどう手放すか決めます。
→ ディーラー返却と買取店売却、どっち?
出典
ホンダファイナンス|残価設定型クレジットの最終回の支払方法はいつまでに決めればいいですか?
ホンダファイナンス|残価設定型クレジットで車両返却を選択した場合、車両はいつまでに返却が必要ですか?
トヨタファイナンス|残価設定型クレジット最終回のお手続き
トヨタファイナンス|残価設定型クレジットの最終回の支払い方法を変更できますか?
トヨタ自動車|残価設定型プランに関するFAQ
スバルファイナンス|残価設定型クレジット よくあるご質問
三菱自動車|残価設定型クレジット スーパーマイカープラン
日産フィナンシャルサービス|残価設定型クレジット ご契約~お支払いの流れ
トヨタ自動車|工場出荷時期・納車時期の目処について
日産自動車|各車両の工場出荷時期の目処について
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